金属3Dプリンター基礎知識

知られていない金属3Dプリンターの危険性

IMG_1313粉塵爆発って聞いたことあるかと思います。

粉塵爆発とは、ある一定の濃度の可燃性の粉塵が大気などの気体中に浮遊した状態で、火花などにより引火して爆発を起こす現象です。

微細な粉塵は体積に対する表面積の占める割合が大きいので、空気中に十分な酸素が存在すれば、燃焼反応に敏感な状態になり、火気があれば爆発的に燃焼します。

金属3Dプリンターで使用する金属粉末は20μm~70μmほどの微細な金属粉になりますので、乱暴な扱いにをすれば簡単に空気中に金属粉末が舞ってしまいます。まさに粉塵爆発を起こす環境を作ってしまうのです。

金属3Dプリンターで使用する金属粉末は湿度も嫌います。表面積を増した金属には湿度が入れば流動性が悪くなり、造形工程で粉末を均一に敷き詰めることが出来なくなるからです。また錆びの原因ともなります。

そんなことから造形室というのは徹底した湿度管理がされています。

話が変わりますが、車を運転した後に手にバチッと音がして痛くなることありますよね?? 火花のようなものが見えるときがあります。

皆様がご存知の静電気です。静電気は乾燥した冬場や低湿度条件で発生しやすいことは経験上わかってるかと思います。

先ほどもお話ししたように、造形室は徹底した湿度管理を行っています。つまり・・乾燥状態なのです。

乾燥状態の造形室で、作業をすれば作業服が擦れ摩擦帯電によって電気が生じます。

つまり何が言いたいのかと申し上げますと、乾燥した造形室は粉塵爆発を起こす環境を整えてしまっているのです。

だからこそ、金属3Dプリンター導入時には安全教育というものを受けます。

どんなことをしたら危ないのか??どんな作業手順やルールがあるのか??などを学びます。

写真をご覧ください。金属3Dプリンターの前には黒いマットが敷いてあります。

造形完了後はこの黒いマットの上で、手首にアース線を取り付け作業を行わなければなりません。(静電気防止)

万が一ゴムマットの上で作業しなかったら・・・手首にアース線をつけ忘れたら・・・粉塵爆破を起こす環境をますます整えてしまったことになります。

そのような危険から少しでも従業員を守るために、静電気の起こりにくい素材の作業衣を着用したり、静電気のたまりにくい導電性の有る材質で作られた安全靴を履くことを徹底します。

また、水と激しく反応する金属の中にアルミニウムが含まれています。アルミニウムで発火の際に水をかけてしまうと水素を発生して爆発することがあるため,大変危険です。

ですから金属火災用の粉末消火剤を用意したり,乾燥砂などを工場内に設置を行います。

まずは安全教育を徹底すること。そしてルールを守ること。万が一の訓練をすること。

これが金属3Dプリンター取り扱いに求められる一番の根っこで大事な部分になります。

参考資料

発生場所
(都道府県)
発生工場など概 要
20164岩手マグネシウム加工工場パソコン部品の研磨作業中,マグネシウム粉じんを回収する集じん機で爆発が起きた。
201511愛知アルミ再生工場アルミを溶かす溶鉱炉の下にたまったアルミの燃えかすの清掃作業中に爆発が発生した。
9福岡アルミ加工工場アルミを溶かす作業していたところ,アルミが漏れ出し,水蒸気爆発を起こし,工場が炎上した。
6神奈川チタン精錬工場粉末状のチタンをドラム缶に入れて保管している建物から火が出た。
1神奈川スクラップ置き場家電製品等の金属リサイクル工場の廃材置き場から出火した。

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