金属3Dプリンターのマテリアルデーター(材質特性)の見方

弊社で造形する金属にはマテリアルデーターシートという物が添付されます。ドイツのEOS社から提供されているデーターシートになっておりまして、「通常通りに造形をしていればこのような特性になります。」というような趣旨の物です。

しかし・・これが残念ながら全て英語で書かれておりましてよくわからない・・とのご指摘も頂いております。もちろん弊社でも日本語訳にするべき活動をしておりますがその前に、マテリアルデーターシートにはどのような数値が記載されているのかをご説明しておかなければなりません。実際のデーターシートにはその他の英語が色々記載されておりますが、今翻訳中ですので少々お待ち下さい。

まずは、どのようなデーターが記載されているかが重要かと思います。

このデーターシートには基本的な材料の成分、密度、そして機械的特性が書かれています。熱処理後の特性についても記載されておりますので参考になるかと思います。

金属3Dプリンター導入当時は購入先からこのデーターシートで保証できます位の事を聞きましたが。。どうもそうではない事がわかってきました。そもそも金属3Dプリンターは非常に不安定な加工方法で、レーザーの劣化や、金属材料の状況、などでも出来映えは変わってきます。だからこのデーターシートは参考値として考えて頂く事になります。本来は造形品横に試験棒等を造形し機械的特性値を出して検査表としてお出しする事がいいのですが・・現状はまだそこまで至っておらずこのデーターシートを参考にして頂く事になります。

一応一通りの機械的特性などが記入されておりますので、是非参考にして下さい。

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金属3Dプリンター用金属粉末基準

金属3Dプリンター用の金属粉末はほとんど「ガスアトマイズ法」で作られています。「ガスアトマイズ法」ではその金属の溶湯を細いノズルから噴霧して順次冷却する事により粉末になる方法の事を指します。

金属3Dプリンターで使用する粉末材料の大きさはピークで20〜30μm、最大径で60μmほどの細かい物だけを採用しますで、歩留まりが高いので価格も高いと聞いております。

更に取り出した金属粉末材料には厳しい条件が課せられます。まずは純度。当然ですが不純物が混ざっているような粉末は造形後にも不純物が混ざるということなので失格です。次に流動性です。粉末材料の供給はリーコーターと呼ばれる棒のような物で薄く敷き詰めますので粉末の流動性が悪いと均等に敷き詰める事が出来なくなります。

アトマイズ法には大きく分けて「水アトマイズ法」と「ガスアトマイズ法」がありますが、成分の安定では「ガスアトマイズ法」に軍配があがります。

これらの条件を満たしているものだけが金属3Dプリンター(粉末積層造形法)の金属材料として使われることになります。

しかし、問題も徐々にみえてきました。造形品の周りにある粉末はリサイクルするのですが造形中に飛んだスパッタや熱により球状ではない粉末が混ざりはじめます。リサイクル回数が増えれば増えるほど形状が崩れた粉末の比率が高くなってきます。どこまでが大丈夫でどこからが駄目なのか?という線を基準として設ける必要がありそうです。

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金属3Dプリンターのアルミニウムとは

金属3Dプリンターでもアルミニウムが造形できる事が話題となっていますが、どんなアルミニウムでも出来る訳ではありません。非常に特定されたアルミニウムになっていますので、本日は金属3Dプリンターでできるアルミニウムについてお話をしたいと思います。

AlSi10Mg

 今現在金属3Dプリンターで出来るアルミニウムは「AlSi10Mg」という材質になります。「AlSi10Mg」(JIS規格 AC4A)とはアルミニウム鋳物の材料規格の一つ。砂型鋳物・金型鋳物があり、シリコン系のアルミ合金鋳物になります。現在金属3Dプリンターではこのアルミニウムしか正式には造形できません。金属3Dプリンターで造形した「AlSi10Mg」の特性は以下のようになっています。

アルミニウム機械的特性35

金属3Dプリンターでアルミニウムを造形するメリット

アルミニウムを金属3Dプリンターで造形するメリットって何ですか??導入前には弊社でもこれが一番疑問でした。皆様がご存知の通りアルミニウムは加工性も良く、マシングセンタでもサクサク切削をする事が出来ます。それを敢えて金属3Dプリンターにするメリットって何かあるのか???マーケットはあるのか???と思っていて二の足を踏んでいました。

先の項目でもお話ししたように金属3Dプリンターで造形できるアルミニウムは「AlSi10Mg」という鋳造アルミになります。そこが機械加工と大きく違う部分であり、鋳造にポイントを置いているという事になります。これはアルミニウムに限った話ではありませんが、現在機械加工で安く加工できている物を金属3Dプリンターを使えば安くできる・・ということはありません。しかし・・鋳造はどうでしょうか?

鋳造では1個作るにしても「金型」が必要になります。金型を製作するにはもちろん「コスト」がかかります。そのコストと時間を比較してしまうと金属3Dプリンターの方が勝る事があるのです。機械加工では出来ない・・金型を必要とする形状・・つまりは「鋳造品」の超少量生産では多いに活躍する場があると言う事です。

金型レスで鋳造品を製作できる事。これが金属3Dプリンターで造形できるアルミニウムが「AlSi10Mg」である要因の1つであり、メリットであるという事になります。

AlSi10Mgに適した部品

一般的にJIS規格のAC4AからAC4Cと表記されるアルミニウムで使用している部品にはこのアルミニウムで十分な性能を出す事が可能です。例えばマニホールド・ブレーキドラム・ギヤボックス・ミッションケース・フライホイール・シリンダヘッド・バルブボディー・クランクケース・クラッチハウジングハウジング・航空機部品・小型用エンジン部品・電装品などでの使用が多くあります。

基本的には靭性が欲しいアルミニウムを使用したい箇所で使えます。また熱処理を施す事も出来ます。

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金属3Dプリンターの保守点検

弊社では今週金属3Dプリンター3号機の保守点検を実施しております。(定期点検)

金属3Dプリンターはかなり繊細な設備で半年に一回の保守点検を実施していかなければなりません。高額な部品が実装されている設備なので点検を怠るとそれなりのリスクが生じてきます。今日は具体的にどんな箇所の点検をするかをご説明させて頂きます。

光学系

金属3Dプリンターにおいては何よりも重要なのが光学系です。レーザーが破損してしまいますと部品交換で200万〜2000万の修理費がかかりますのでしっかり点検をする必要があります。特に点検したいのは冷却システムです。冷却水の汚れや、冷却水の量、また添加剤の濃度などを点検しレーザーの故障の原因を除去します。また、レーザーパワーの計測。焦点距離の調整なども実施し、造形の密度不足にならないよう合わせ込みをします。

駆動系

3Dプリンター内部にはたくさんの駆動系部品があります。例えばリコーターやプラットフォームのボールネジ等あらゆる駆動系の点検をしなければなりません。金属3Dプリンターでは非常に細かな粉末を使用しますのでそれらが駆動系入り込んでしまうと、「変摩耗」や「かしり」といった現象が発生します。造形のプロセス中に停まってしまう原因にもなりますのでしっかりと点検したい箇所です。また「Oリング」の摩耗にもつながっていますので点検する際は「床」に金属粉末が落ちていないかの確認もします。もし、床に金属粉末が落ちているようなら「Oリング」が摩耗し隙間から粉末が漏れている事になります。

環境、制御系

金属3Dプリンターではチャンバー内の酸素を下げ、ガスに置換して造形をしています。チャンバー内の酸素濃度を見るセンサーが破損してしまうと機械が停止します。しっかり動作しているかの確認をしなければなりません。またチャンバー内の酸素濃度が下がらない場合どこかに隙間がある可能性があります。主には扉についている「Oリング」などに隙間ができることなので、扉もしっかり見たい箇所です。

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これを読めば絶対分かる!「金属3Dプリンター」の本当の姿

話題ばかりが先行して本来の「金属3Dプリンター」の姿が見えてこない場合が多くあります。プリンターを販売しているメーカー様も良い事は伝えてくれますが中々悪いところまでは伝えてくれません。私たちは「金属3Dプリンター」を扱い始めて3年。良いところも悪いところも理解しておりますので、是非本当の姿を皆様に知って頂ければと思います。

金属粉末素材は97%リサイクル?

IMG_1062当初弊社もそのような お話を聞いた記憶があります。溶融していない部分の金属粉末素材はほとんどリサイクルできるはずでしたが・・まず1つ目に私たちの頭の中にはサポート材という項目はよくわかっていませんでした。実際に金属造形をしてみると思ったよりサポート材は付着します。サポート材も同じ金属粉末素材を使用しますので、まずまずの体積を使います。もちろん外したサポート材はリサイクルは出来ません。それよりも想定外だったのはサポート材の隙間に入り込んでいる金属粉末素材です。造形する体積はCAD上で計算できますし、必要な金属素材が何Kg必要かもわかります。しかし・・月末に棚卸しをしてみると・・全く推定残量と実質残量が異なりました・・。

金属造形は基準プレートの上に張り付いた形で出来上がってきますので、造形完了後はワイヤーカットで切り離しを行わなければなりません。ワイヤーカットでは当然水を使用します。サポート材の隙間にある金属粉末素材は当然その際に水分を含み使える状態では無くなります。それらをよくよく計算してみると月に30~40万円ほどの金属粉末素材が無駄になっている事がわかりました。こういうことはやってみないとわからないものですね。

また、当たり前の事ですが金属粉末素材も金属であるが故に酸化します。酸化の度合いによるとは思いますがひどくなれば全部破棄しなくてはいけない事もあります。これではリサイクルどころではないですね。是非、メーカー様にもこのような大事な事は伝えて頂きたいと思います。

サポート材は簡単に取れる?

IMG_1185これも当初は簡単に考えていました。「ニッパーで取れますよ!」今考えてみればそんなはず無いと思ってしまいますが・・同じ素材で出来たサポート材は簡単に取り外す事はできません。特にチタンを造形した時は造形時間よりもサポート材除去のが長くなってしまうのではないかと思ってしまうくらい苦労をします。弊社でも色々な工具を試してみました。ハンマー、ニッパー、ラジペン、プライヤー、リューター、サンダー、ジェットタガネ、エアーニッパー、タガネ、ベビーサンダー。当然サポート材の付き方によってどの工具をチョイスするかは変わるのですが、金属3Dプリンターの技術よりサポート材除去技術がこの仕事の「核」なのではないかと思ってしまうほどのノウハウが必要だと感じます。

サポート材と言われるものは「3Dプリンター」という工法であるが故に必要な副素材になりますが、「金属3Dプリンター」においては熱を逃がしたり、残留応力からの歪みを抑えたりする重要なものです。しかし、付いてほしくない部分にも付いてしまう煩わしいものでもあります。中空形状の中に付いてしまう場合にはどんな工具を駆使しても除去できません。このような要因により「金属3Dプリンター」で造形できないと判断せざるを得ないものが出てくるのです。

3Dプリンターは停止しない!

3Dプリンターという言葉の印象からすると、どうしても今事務所にあるような「プリンター」から連想してしまいます。通常の印刷プリンターを思い浮かべれば1000枚でも2000枚でも停止する事無く動いていてくれます。しいて言えば紙の補充くらいですかね。しかし、「3Dプリンター」って止まる事があるんです。もちろん「金属3Dプリンター」も何らかの原因により停止します。よく起こる現象としては、造形物が僅かに歪み、その歪みが金属粉末素材を敷き詰める工程(リコーティング)の際に引っかかり停止する。一度停止した箇所はまた停止する可能性が大きく、再スタートをしたからといって安心できる物ではありません。造形物が安定するまで人が見ていなくてはならない場合もあるのです。

その他にも「金属3Dプリンター」造形チャンバー内の酸素濃度の低下が起きた場合は停止します。原因はチャンバー内の「Oリング」の劣化や酸素濃度を測定するセンサーの破損です。このような場合はメーカー様に交換してもらうまでは動きません。運が良ければその日の遅くに・・運が悪ければ3日ほど「金属3Dプリンター」を動かす事ができない。交換部品はあらかじめ用意した方が懸命です。

誰でも使える「金属3Dプリンター」?

eosint_m_280_1「3Dプリンター」なんてボタン押しとけば誰でもできるんでしょ?? って思われがちです。そういう私も当初は簡単に考えてしました。しかし、想像を絶する戦いが待っていました。始めた当初はサポート材をどう付けたら良いかを悩みました。ただ単に付けても造形は出来るのですが、あとで除去しなくてなりません。除去工程を知らずしてサポートを付ける事は出来ません。次に起こってきた問題は歪みです。なんてことのない、ただの四角い形を造形しても歪みで剥がれてしまったり・・停止してしまったり・・原因はとにかく推測で考えなくてはなりません。造形をしなおしても同じ現象が起きる場合はもう混乱しかありませんでした。メーカー様に聞いても明確な答えは返ってきません。新しい技術だからこそ、このようなことがあるのでしょうね。

マシニングセンタでも旋盤でもそれぞれのノウハウというのが存在するように、金属3Dプリンターにもノウハウが必要です。買ったらすぐに誰でも同じ物が出来てしまうのは残念ながら「夢」のようなお話です。しかし、金属3Dプリンターがもっと普及しソフトの開発が進めば標準化できる部分も増えてくると思います。

まとめ

金属3Dプリンターは思っているより難しい機械です。しかし、第3の産業革命が起きる要素はいくつかあります。それらを見つけ活用するのが一番良いとは思いますが、残念ながらまだそこまでたどり着いておりません。「設計を変える!」この言葉をキーワードしてご活用頂ければ3Dプリンターの存在価値が大きくなります。まずは自由な発想で設計できれば試作までは完了致しますので、取りかかりの活用として十分かと思います。金属3Dプリンターも悪いところばかりではありません。良い部分を伸ばしこの場合はこの工法という明確な物が近い将来でき上がってくるはずです。それまで少しずつでも金属造形に付いて知って頂ければ思います。

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金属3Dプリンターで使用するアルミニウム

どのメーカーの金属3Dプリンターを購入しても造形できる材質はそんなに違いはありません。(金属粉末積層造形法に限る)弊社で使用するアルミニウムも他メーカーと大きく違いのないAl-Si-Mg系合金になっています。近いとされる材料は「AC4C」というアルミニウムになりますので、それらの解説をしてみたいと思います。

Al-Si-Mg系合金

この合金系は前記のAl-Si系合金のSi量を減らして、Mgを少量加えた合金であり、すぐれた鋳造性を維持したまま機械的性質を改善した合金です。主な用途は、エンジン部品、車両部品、船舶用部品などがあげられます。AC4CH合金はAC4C合金の強靱性の向上を意図して不純物の含有を厳しく規制したものであり、自動車用ホイールなど保安的要求が高い部品に多く使用されています。金属3Dプリンターにとっては非常に都合の良い材料とい事でどのメーカーも同じようなアルミニウムになっています。また熱処理合金としてお使いになれるので硬さも魅力の1つになっています。

造形方法

アルミニウムの造形は一般的に非常に難しいものです。他の材料と同様金属粉末素材にレーザーを照射し溶融させる積層造形法ですが、造形雰囲気温度が違います。アルミニウムの場合溶けてから固まるまでの時間が非常に短いため以前はしっかり造形できませんでした。現在では造形雰囲気を200℃まであげる事によりうまく造形できるようになっています。しかし、高さの制限があり140mmを超える製品に関しては200℃での造形ができません。その場合は35℃造形をしますが、200℃造形と比べると若干密度が悪くなります。

サポート除去

アルミニウムでも造形時にはサポート材が必要になります。しかし、他の材料と違い非常に簡単にサポート除去をする事ができます。反面、サポート除去時に製品に傷がついてしまう場合がありますので、仕上時には細心の注意が必要です。アルミニウムは比重が軽いためサポート除去時も空気中に細かな粉末及び削り粉が飛び安いので、マスク着用は必須。また粉塵爆発等の懸念もありますので、十分に換気の行き届く場所での作業が必要になります。

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3Dプリント後の設備管理について

金属3Dプリンターは非常に繊細な設備です。湿度、気温にも大きく左右されます。

そこで本日は3Dプリント後の設備管理の状況をご説明したいと思います。

3Dプリントが完了して製品を取り出した後には必ず実施しなければならない事があります。まずは3Dプリントしている動画をご覧下さい。

見て頂いた通り、造形中には少なからず煙とヒュームが飛びます。これらのものがレンズに付着してしまうとレーザーが乱反射したり、レーザーの出力が正しく伝わらない場合があります。

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レーザーが出るレンズは造形完了後直ちに清掃する必要があるのです。ゴシゴシこするような清掃は駄目でアルコール等を使用し布で優しく拭き取るように清掃します。

また連続して造形が行われない場合はチャンバー内に湿度があると良くないので「シリカゲル」のような乾燥剤をたくさん入れておく事が大事です。

また、摺動部の清掃もこまめに行わなければありません。金属粉末は非常に細かいため、摺動部に入り込んでしまう危険性があります。

いつまでも精度よく、また壊れないように管理する事がこれらの設備には必要になります。

金属3Dプリンター造形の3Dデーターファイル形式について

見積りのメールや電話を頂くことが多くありますが、「ざっくりした見積りが欲しい」という要望が多くあります。その上で回答すると「高いね」と言われます。

ざっくりした見積りとは、どんな形状でも四角にしてしまい、大きさだけの判断で見積りをさせて頂く事になるので実価格とは全く異なります。見積りの際は3Dデーターを頂けると、しっかりした見積りができます。

データーファイル形式については・・

STLファイル

STL(ポリゴンデーター)3D System社により開発された形式です。3D形状を三角の集合体として表現する3Dプリンター業界では標準的な形式として取り扱われております。通常のCADにはほぼSTL変換できるようになっておりますが、三角の大きさがそのまま造形品の品質になりますので出来るだけ細かい三角にする必要があります。

IGESファイル

IGESは異なったCAD間でデーターを受け渡す為の中間ファイルになります。一般的によく使われるファイル形式ですが読み込むソフトによって壊れていたりする場合もあります。造形後に機械加工をしたい場合はIGESファイルも必要となります。

STEPファイル

STEPファイルはヨーロッパでIGESファイルの弱点克服の為に開発された規格になります。このファイル形式でも読み込めますので全く問題ありません。

Parasolidファイル

Parasolidはソリッドワークスが開発したソリッドの中間ファイルになります。弊社ではParasolidファイルが得意なCADを保有しているので相性が非常に良いです。

 

以上のファイル形式で3Dデーターを送って頂ければすぐにお見積りをさせて頂きます。STLデーター品質に自信がない場合はIGES,STEP,Parasolidでお送り下さい。

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金属3Dプリンターで造形出来る金属材料まとめ

金属3Dプリンターで造形できる金属材料は今のところ限りがあります。どんな金属でも出来る訳ではないので本来の性能と違う場合も出てくるかもしれません。

そこで弊社で取り扱う金属3Dプリンター材料に付いてまとめてみました。アルミニウム、マルエージング鋼、インコネル718、チタン64、SUS316L。

マルエージング鋼

マルエージング鋼成分表

鉄系の部品や金型に使って頂いている材料になりますが、その使い方の場合オーベースペックになる場合もありますが、鉄系と言われますとこの材料になります。

時効材になりますので、時効処理をする事により硬さがHRC53程度まで向上するので万能性がある材質として弊社では取り扱っています。

価格的にも一番安く、納期も早い造形物になります。他の材料に比べ歪みも少ないの造形がしやすい材料です。機械的特性については次のようになります。

マルエージング鋼機械的特性

アルミニウム(AlSi10Mg)

アルミニウム成分表世の中には色々なアルミニウムが存在しておりますが、金属3Dプリンターで使用するアルミは限られています。特に弊社で取り扱っているアルミニウムは1種類のみです。

しかし、造形のサイズによって特性が変わってきますので両方のご紹介をさせて頂きます。アルミニウムの成分に付いてはどの方法でも粉末は1種類なので変わる事がありませんのでご確認下さい。

アルミニウムには2種類の造形方法があります。1つは通常造形。通常造形は造形するチャンバー内の基準プレート温度が35℃の事を言います。この造形方法では弊社で出来る造形サイズ、特にZ方向に対して280mmを確保できる造形方法になります。しかし、アルミニウムはすぐに固まってしまうため、より大きな残留応力をもつ事になりますので、面積の広いものには不向きだと言えます。また造形金属の密度も低くなります(99.85%)。

アルミニウム機械的特性35

一方、もう1つの造形方法が200℃造形といわれる造形方法です。先ほど説明したようにアルミニウムはすぐに固まってしまう為に残留応力が大きくなりますが、すぐに冷えない工夫を施したのが200℃造形になります。

この方法により残留応力を抑える事が出来るようになりました。が・・・造形物の高さが140mmを超えると造形が出来なくなります。その理由は金属粉末の継ぎ足しが必要になるからです。造形が一定の高温状態になっている時に粉末の継ぎ足しが発生するとチャンバーの扉を開ける必要があります。その時に熱が下がり収縮をおこしてしまいます。収縮後にリスタートすると寸法がずれてしまい造形部の出来映えが悪くなります。

引っぱり強度等の機械的特性も通常造形に比べ落ちますので、このデーターをしっかり確認した上で使用する事をお勧め致します。

アルミニウム機械的特性200

インコネル718

インコネル718成分表耐熱が必要な部分に使われる材料になりますが、通常切削でやる場合も材料の手に入りにくさや、加工性の悪さなどがある材料です。主に航空機や自動車関連で使われています。

複雑形状なればなるほど金属3Dプリンターを使うメリットがあります。

造形としては比較的やりやすい材料になりますが、高温熱処理が必要なため残念ながら弊社で熱処理までの対応が出来ませんのでご了承下さい。

弊社の造形物ではかなり需要の高い金属です。耐熱温度は649℃になります。

インコネル718機械的性質

チタン64

チタン64成分表この材料は航空機、医療分野で幅広く使って頂いておりまして軽量化に適しております。医療では体内インプラントの材料としても今後活躍が見込まれています。

しかし、造形の難易度としては最高レベルになります。歪みが出やすくサポート除去も大変な材料ですが、同じように切削でも大変な材料です。インコネル同様複雑形状では高価が高い材料ですし、一品一様で金型を製作する事無く製品が出来上がるので、チタン部品の試作開発分野でも大きく効果を上げる事ができます。

金属粉末の価格も一番高いのですが、サポート除去費用等も一番高額な造形になります。

チタン64機械的特性

ステンレス(SUS316L)

SUS316L成分表お客様からの要望の多い材料です。もちろん錆びない材料としての需要になります。食品関係から宝飾、または薬品関係などからの引き合いが多いです。しかし、積層ピッチが細かく(0.02mm)造形時間がかかる材料になります。今までにない形状を作りたいとい要望が多いのが特徴です。

現状機械加工でできるものを置き換えても価格的には厳しいと言われますので、ステンレスでしかも今まで出来なかった形状を作る場合に特化して使用する事をお勧め致します。

 

 

SUS316L機械的特性

金属3Dプリンター

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

金属3Dプリンターの見積りの取り方

どの3Dプリンターでも共通に言える事は3Dモデルが必要ということです。金属3Dプリンターでも同じ事が言えます。

弊社でも3Dモデルを必要としております。お客様にご用意頂くのは3Dモデルデーター(拡張子はSTL、STEP、IGES等)です。そして必要な情報としては材質と仕上、熱処理の有無になります。

これらの情報を基に弊社では見積りをさせて頂いております。材質ごとに積層厚みが違うので同じ形状でも材質ごとに価格は変わります。基本的にはマルエージング鋼は0.05mm、インコネル718は0.04mm、チタン64、アルミニウムは0.03mmの積層厚み(一層当たりの)になります。

物はあるんだけど・・図面はない。。という方には「スキャニング」というサービスがあります。必要精度に寄って価格も変わりますのでご了承下さい。

また2次元図面はあるんだけど、3Dモデルはない。というお客様もたくさんおられます。2次元から3Dモデルにするだけで費用がかかってしまうため、ザックリ価格の提示になりますが、この価格は正直全く当てになりません。レーザーの仕組み上、面積に対する時間の依存度もある為にです。ざっくり価格とは直方体にしてしまうため、必要のない部分までの材料費と時間が加算されてしまいますので本来の価格とかけ離れてしまう事がありますので、出来るだけ3Dモデルをご用意頂けるといいかと思います。

見積りをする際は、弊社で最適な造形姿勢を提案させて頂きます。この場合の最適というのはサポート材が付きにくい。または精度重視という事です。見積書と一緒にこのようにサポート材が付きますという画像を添付する場合もあります。

基本的には素早く見積もり回答をさせて頂きますが、3Dモデルデーターの品質により修正をしなければならない事もありますのでご了承下さい。

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