粉末積層造形法とは

粉末積層造形法は、粉末にした材料にレーザー(ビーム)やバインダー(接着成分)を用いて1層づつ固めて造形させていく方法です。微細な粉末材料を造形テーブル(ステージ)上に1層分敷きそれぞれの方法で固め造形し、また更にその上に次の層を造形していき、立体を得るという造形方法です。機種にもよりますが、樹脂や金属、石膏などの材料も粉末積層造形法使用しており、造形スピードとコストパフォーマンスに優れた造形手法です。

弊社の場合ですが、金属も樹脂も粉末積層造形法を使用しています。材料により積層厚みはバラバラです。金属ですとマルエージング鋼の積層厚みは0.05mm。インコネル718は0.04mm。アルミニウム、チタン64は0.03mmとなっていますし、樹脂ですとPA2200、PA3200 GAともに0.1mmになります。積層厚みが細かければ細かいほど時間がかかります。

粉末積層造形法に限った話ではないですが、斜めの形状は正確に言えば階段のような積層跡が残ります。緩やかであればあるほど顕著になりますので注意が必要です。

金属の粉末積層造形法で使用する金属粉は「ガスアトマイズ法」で作られる事が殆どです。「ガスアトマイズ法」で作られた金属粉は製造過程において表面張力で球状になります。粉末積層造形法では球状の粉末でなければ流動性が悪くなるため均一に粉末を敷き詰める事が出来なくなります。

また、粉末積層造形法では湿度も嫌いますので、造形環境には配慮が必要になります。

緩やかな斜め形状での階段現象
緩やかな斜め形状での階段現象

 

金属3Dプリンターとは

パウダーベット方式の金属3Dプリンター
パウダーベット方式の金属3Dプリンター

金属3Dプリンターは、粉末積層造形機の事を指し、パウダーベット方式と、レーザメタルデポジション方式がある。パウダーベット方式では「SLM」(セレクティブレーザーメルティング)というレーザーを熱源とした方法と、EBM(ELECTRON BEAM MELTING)ビームを熱源とした2種類が存在している。その他にレーザーメタルディポジション方式という溶射型の金属3Dプリンターの普及が始まっている。 最近ではAM(アディティブマニュファクチャリング)という言い方をする事が多いですが、一般的には金属3Dプリンターという言葉で理解されている事が多い。

パウダーベット方式では、マルエージング鋼、ステンレス、インコネル、チタン、アルミニウム、コバルトクロムモリブデンなどの材質ができ、レーザーメタルディポジション方式では工具鋼や銅なども出来ると言われている。一般的に細かな再現性を求めるならパウダーベット方式。早さと大きさを求めるならばレーザーメタルディポジション方式を採用する。

 

ダイレクトメタルディポジション方式
ダイレクトメタルディポジション方式

金属3Dプリンターがあれば誰でも簡単に何でも作れると思われがちだが、その範囲は狭い。造形ルールなどがあり、それに当てはまらなければ造形不可となる場合がある。また金属3Dプリンターでの量産は出来ないため、少量多品種、または一品一様生産に用いられ、その多くは試作開発品が占める。しかし、3次元水管を配置した金型への応用などにも用いられ、成形サイクルタイムの向上や品質向上の為の新たな工法としても注目を集めている。