金属3Dプリンター用粉末を変えるとこんな現象が・・・

最近弊社にも色々な企業様が金属3Dプリンター用の粉末の売り込みにこられます。

価格は様々ですが・・問題はパラメーターと品質。

売り込みに来られた企業様から金属粉末を頂きテストをしてみたのですが・・・・残念ながらうまくいかないです。

ほぼ同じ成分ですし、粒径も同じようにしているのですが歪みが出たり、巣が発生したりします。 そのような情報交換を某金属3Dプリンター販売会社の方としていたらアトマイズ時に粉末の中に巣が出来たり、応力があったりということをお伺いしました。金属粉末と言っても簡単な事ではないのだと感じました。

歪みの問題は更に不可解です。

弊社使用の粉末と、Aの粉末。そしてBの粉末の造形テストをしたところ・・Bの粉末は大きく歪み、Aの中間。今まで使用している粉末が一番歪まない事を確認しました。

粉末の価格が安いからといって安易に飛びついてしまうと、歪みが大きくなりお客様にご迷惑をおかけする事になりそうです。歪み分を見越して大きく取り代を設けしまえば全く意味が無くなってしまいます。

トータルのコストをお客様にもしっかり認識して頂けたらと切に願います。

同じ成分、同じ粒径なのに同じパラメーターでは使えないとすると、都度合わせる事も必要となりますし間違いも起きやすくなりそうです。

金属粉末といっても本当に難しい事なのです。

金属3Dプリンター造形品の表面

金属3Dプリンターで製作した金属は大丈夫なのか? 展示会に行っても講演に行っても必ず聞かれる質問です。

基本的な機械的強度については全く問題ありませんが1皮めくらなければ精度は満足して頂けませんし表面に関しても納得頂けないと思います。

1皮めくるというのはマシニングで加工するということです。まだまだ金属造形そのものの表面品質はそのまま使える物ではありません。

しかし、表面を1皮めくるだけでしっかりとした金属になっている事が確認できます。

弊社では金属表面観察の設備も整えております。(200倍〜1000倍)

造形品の表面品質を確認し内部密度を定期観察する事により安定した金属の提供を心がけております。

金属造形の不安定さを人間の目で確認する事は非常に大事な事で肉眼では確認できない事がたくさん見えてきます。

同時に金属粉末の形状、大きさ、不純物なども検査する事により粉末の管理にも大きく貢献でき、品質の安定につながります。

金属3Dプリンターはただボタンをおして「じ〜」と待っている機械ではありません。色々な事を管理し色々な事に気を使うものなんです。

是非ご参考になれば。。

%e9%87%91%e5%b1%9e%e9%80%a0%e5%bd%a2%e8%a1%a8%e9%9d%a2%ef%bc%88%e5%81%b4%e9%9d%a2%ef%bc%89

 

金属3Dプリンター造形需要

ここ最近金属3Dプリンターの造形需要は伸びています。しかしまだマーケットとしてはそんな大きなものではありません。

むしろ需要よりビューローの数の方が先に増えていて小さなマーケットの奪い合いに発展しかねない状況です。

とはいえ、金属3Dプリンターを使っていかねば・・という雰囲気がじわじわと上がってくることを感じます。

それにはGEが発表した金属3Dプリンターメーカーの買収のニュースだったり、その他日本の大企業様の方針の中にチラホラ金属3Dプリンターの事に触れ始めてきたからなのかもしれません。確実にマーケットが広がり始めているのを肌で感じます。

しかし、ここにきて重大な問題が発覚してきました。それは同じ金属3Dプリンターを使っていてもビューローによって品質が違うということです。その理由の一つにはパラメーターが各ビューローによって異なっていたり、使用する金属粉末が違っていたり、使用環境が違っていたりということです。中でも一番困るのが各社パラメーターが違うということです。これではマーケットも使いたくても使えません。

今の現状に例えるなら鋼材を買ったら購入先によって品質が違うという事と同じです。我先に・・・と争うことが先走っていますが、○○協会という金属3Dプリンターに特化した公の機関などで大雑把な情報交換なども必要な時期に入ってきたのでは感じます。

一番困るのはお客様なので。

マーケットの確立も重要課題ではありますが、安定供給というのも供給先の務めであると感じる今日この頃であります。

g_02_01

いよいよスマホ3Dスキャナーの時代

先日開催された「3D Printing2016」でも紹介されていましたが、スマホ3Dスキャンの時代が到来です。002_m

3Dプリンターを購入してもデーターが作れないなど問題がありましたが、3Dスキャナーが手軽に身近なスマホで出来るとなれば話は変わります。

作りたいものがなんでも作れるようになってしまいます。が・・そこにはまだ色々制約がありますけど。。

とは言え、個人的に作りたいもが簡単に出来てしまうのは楽しい事です。

例えば何かの部品が壊れた場合・・・ひょっとしたらプリンターで印刷すればなんとかなることもあるでしょう。

鞄につける飾りや、クッキーの型等も出来ちゃいます。

そんな時代が目の前にあることに驚きを隠せませんが、デジタル時代は進歩し続けます。

楽しく3Dプリンターが使えますね!

 

しかし・・ランニングコストがかかる金属3Dプリンター

このところ金属3Dプリンターの点検やらトラブルなどが続いております。点検に関しては予定をしているものなので問題ないですが、トラブルは困ります。

このところトラブルが起きている内容は

酸素濃度が下がらない。酸素濃度を検知しない。なんか似たような内容ですが原因は全く違います。

酸素濃度が下がらなかった原因は扉のゴムパッキンの破損。単純な内容ですが交換すれば意外にお金がかかります。もちろん交換しなければ酸素濃度が下がらないので稼働できません。泣く泣く交換依頼です。

酸素濃度を検知しない。酸素測定センサーの破損でした。まだ2年足らずですがセンサーが破損してしまうとは・・これがまた意外に高い。

そして、今レーザーのレンズの交換を余儀なくされています。(かなり高価です)

レーザーのレンズは傷が入ったり曇ったりすれば出力の低下を招きます。低下すればその部分だけ金属がしっかり溶けなかったり、巣が出来たりと非常に繊細な部分です。掃除しても曇りが取れない場合は交換しなくてはいけません。

金属3Dプリンターが高いのはよくわかりますが・・交換部品もすごく高いのです。当たり前かもしれませんが・・・頻度が多い・・

交換部品を日本のものに切り替える事も考えないと、かなり厳しい・・・

金属3Dプリンター専門の保守点検企業なんかありませんかね???

IMG_1926

なかなか難しい金属3Dプリンター技術

金属3Dプリンター品質管理

11月は展示会が3回ありたくさんのお客様とお話しする機会を得られました。その中で非常に興味深いお話がいくつかありましたのでご紹介致します。

この2年でたくさんの金属3Dプリンターを購入した企業様がいらっしゃいます。が・・金属3Dプリンターを使いこなせないとか、問題が多く大変だとお話をして頂けました。

その原因の大半が熱歪み・・というお話でした。

もちろん弊社でも同じ事です。残留応力の強くでる形状や大きさの場合こちら側ではまったくコントロールが利かずサポート材ごとはずれてしまったり、基準プレートごと曲がってしまったりという現象が起きます。

そんな場合に使える技術がハイブリッド構造であったり、サポート材の付け方だったり、またはリコーターの使い方だったりします。

熱が多く入る場合はその逃げ道をしっかり作る必要がありますので、サポート材や造形姿勢には注力しなければなりません。また、体積が20万立方メートルを超える場合は私たちが工夫をしてもどうにもなりませんので全てを金属3Dプリンターで製作するのを諦め、ハイブリッド構造にして時間、コストなども抑えながら造形をする事をお勧め致します。

また金属造形には熱処理技術もしっかりと研究する必要があります。造形は出来ていても基準プレートから切り離すと残留応力が出てしまう場合がありますので、造形後は切り離す前に適切な温度と時間で応力除去をしなければなりません。

それらを考慮し造形を進めていければ少しだけ問題は解決され、出来なかった事が出来るようになります。

最近、弊社でも今までになかった現象が起き始めています。いい現象も悪い現象もまだまだ増え続けると思いますが1つ1つ解決していくことが技術という名前に変わるのだと信じております。

今は多くの金属3Dプリンター造形に携わる方々と協業、情報交換等をして技術の進歩につなげていけるよう、そして日本の需要を広げる活動をしております。

金属積層造形技術の最前線

弊社では金属積層造形受託サービスが生業となっていますので、毎日が最前線と言えます。

毎回違う形状を造形するので、出来るのか出来ないのかの判断やサポート材の付け方、熱歪みの問題と戦っています。

もちろん、それはノウハウとなり弊社の力になっていくものですが、お客様の満足できる製品を作るにはまだ至っていないと思っています。

本来、金属積層造形技術を用いて複雑な形状を作ったり、3次元水管金型のような空間をつくったりしますが造形後の寸法精度や面粗度は望まれているものとはほど遠いものとなっています。弊社では「EOS」社の「EOSINT M280」「EOSINT M290」を使用していますが、「3D System」社の「PROX 300」という細かな積層ピッチをもってしても同じ事なのです。

では金属積層造形をどのような活用をしたらいいのでしょうか???

欧米を例にとってみますと、医療、航空機のような多品種少量生産には金属積層造形技術が多く使用されるようになってきました。ベルギーではマテリアライズがそのビジネスモデルを成功へと導かれました。またGEも飛行機のエンジンの部品を作り始めました。このように多品種少量生産には金属積層造形技術は向いています。

しかし、ここで注意しなくては行けない事があります。それが・・「設計」です。

欧米では金属積層造形技術を活かす為の設計を勉強しそれを盛り込んだ上で部品を造形します。せっかく金属積層造形をするのに今までと同じ設計では部品を組み合わせたり、では意味がないので一体化や「トポロジー最適化」なども施し、軽量で同強度のものを作り上げています。

弊社お客様の最前線ではまだそのような動きはなく・・いま現状のものを早く作る。という手法に特化しております。

そうなると付加価値は「納期」しか無くなってしまいます。もっと大きな不付加価値を作り上げるには最適設計をする必要があります。

弊社では2013年が日本での金属積層造形元年と位置づけていますが(勝手に・・)、多くの講演やセミナーを開催し日本でも金属積層造形技術が正しく認識され、より高付加価値の製品が生み出されるように願っています。

IMG_6104

 

モノづくりの場所を選ばないのが金属3Dプリンター造形技術

これから生産現場新たな岐路にたって行く可能性があるのが3Dプリンター技術です。

セキュリティの問題は解決しなければならないが、データーさえ送ればすぐに造形がスタートできてしまうのがこの技術の素晴らしいところです。

今、弊社では名古屋に工場を構えていますが別に極端な話ベトナムやらアフリカでもいい訳です。今の時代はSkypeなどのテレビ電話も可能ですし、データーもやり取りできます。

ただ、今は現実的にお客様も金属3Dプリンターも見たいし、知りたいしということが先行しているので日本にあるだけなのです。

いずれこの業界もグローバル化が進み、ボーイングやエアバスも海外での生産を探していたりするかもしれませんね!!!

いいところを伸ばす。こういう活動をして行かなければこの業界まだまだ成熟できる感じではありませんね。

ずっと以前に弊社が金属3Dプリンターを10台持ったら日本の現実的な需要は全てなくなるとお話しした事がありますが、8台いっぺんに購入した企業様もみえますし、メーカー様でも多くの金属3Dプリンターの導入をしたり検討したりで現実的な需要は早くも下り坂に突入です。

でも・・まだ世界があります。世界にはまだまだこの技術を必要としている企業様があると思いますので、ニーズを的確に拾って行く必要がありますね。

燃料噴射ノズル

 

金属3Dプリンター、サポート材の付け方が鍵

3Dプリンターの仕組みの中にサポート材というものが付着せざるを得ないという問題があります。

樹脂に限った話ではなく金属も全く同じです。むしろ金属の方が必要としているくらいです。

2013年から金属3Dプリンター受託造形事業を始め、散々苦労してきたこのサポート材・・・・・

私たちの苦労の積み重ねにより、取りやすいサポート材の付け方の開発に成功致しました。

弊社ではマテリアライズのmagicsというソフトを使いサポート材を生成していますが、ただ単に付けてしまうとサポート材の除去にとてつもない労力をかける場合が多く存在します。

取りやすい付け方で、かつ少ないサポート材での造形はこの工法にとって大事な事です。

しかも熱歪みも最小に抑えなければならないし、造形精度も保ちたい。。。

この取りやすいサポート材の開発とサポート材除去方法の開発には膨大な時間を費やしましたが、これは金属3Dプリンター受託造形事業を継続するには解決しなければならない問題点だからです。そしてこのテーマについては継続的に実施していきます。

金属3Dプリンターを触った事ない方には中々分かりづらい話ですが、サポート材の除去は本当に大変で根気のいる作業なのです。

出来る限り早く簡単に除去できる事により、お客様への納期対応のスピードも上がります!

IMG_1185