金属3Dプリンターの積層厚み

金属3Dプリンターでは材質ごとによって積層厚み(ピッチ)が変わってきます。熱伝導性の問題です。

積層厚みが変われば、同じ形状であっても造形時間が変わってしまうのが金属3Dプリンターの特徴でもあります。

セミナー等でも積層厚みについてご質問されることがよくありますが、積層ピッチを変えればさらに奇麗なものが出来上がりますか?と言われますが・・ “金属3Dプリンターの積層厚み” の続きを読む

金属を出力できる3Dプリンターもう知ってますよね?

4dbb6_EOSLaserSinterProzessDental樹脂の3Dプリンターはだいぶ前から一般的になってきましたが、金属で出力できる3Dプリンターがあるのをご存知ですか??

どんな金属でも出来る訳ではありませんが、しっかり金属として形状が出来上がってきます。

金属粉末積層装置というのが本来の名前ですが「3Dプリンター」のという言葉の方が世の中に馴染みがあるので敢えて金属3Dプリンターと呼んでいます。 “金属を出力できる3Dプリンターもう知ってますよね?” の続きを読む

金属3Dプリンターで出来る事と出来ない事

金属3Dプリンターの出現により、まるでドラえもんのポケットのように何でも出来る魔法の箱と思われている節がありますが、実はそうではありません。

あまり馬鹿正直に言いたくはないですが・・実は出来ないものの方が多いのです。

弊社の場合、金属3Dプリンターって、中空形状は苦手としています。

えっ!!!!

と思ってしまいますよね?? ある方の講演を聞いたことがありますが3Dプリンターは空間を作ることが得意って言ってますし・・・ “金属3Dプリンターで出来る事と出来ない事” の続きを読む

試行錯誤で金属3Dプリンター技術の基礎

3Dプリンターのイメージは、3D図面があればあとはスタートボタンを押すだけのイメージが非常に強いですが、実は毎日が試行錯誤の繰り返しです。

毎日違う形状を造形していますので、試行錯誤のノウハウは急激に進化するものではありません。失敗して気づく事の方が多いのです。

金属3Dプリンター(粉末積層造形)は造形されている部分は造形が完了するまで見ることができません。粉の中に造形品が埋れて行くからです。

造形が完了して取り出してみたら・・・失敗・・なんてことも日常的に起こります。

造形品を取り出してみたら写真のようにヒビが入っていたり、崩れていたり・・・ということがあります。

長い時間造形をして、高価な材料をたくさん使ってこの結果は正直ショックです。

まずは、この現象がどうして起きているのかを考えなければなりません。現象を目で確認できていないのであくまでも推測からのスタートです。

金属粉末なのか・・レーザーなのか・・面積なのか・・サポート材なのか・・それとも湿度か

色々な要因を潰しながら、再造形をします。が・・お客様の納期はもう決まっているので急いで対策をする必要があるのです。

これらの失敗と成功を繰り返し、ようやく積み上げることができるノウハウが金属3Dプリンターの基礎と言えます。

基礎ができたということは・・次は進化をしなければなりません。

サポート材は取りやすく、熱は逃がしやすく・・金属粉末の管理方法は・・・レーザーの管理は・・などなど

その進化という工程はまだ弊社でも始まったばかりです。

精度よく・・失敗なく・・早く・・安く造形品を提供できる仕組みを毎日積み上げていく必要があります。

複雑困難な金属3Dプリンター造形

複雑困難な造形が増え始めてきています。

複雑困難な造形ってどんなもの??と思うでしょうがこればかりは造形をしている方にしかわからない事になります。

今回色々と難しいのは中空形状になります。以前からサポート材の難しさや造形姿勢などの考え方等お伝えしてきましたが、今苦しんでいるのはどのような造形姿勢をとってもサポート材を付けなくてはならない事です。

中空形状にサポート材を付けてしまうと後から取ることが出来なくなるので付けられませんが、付けないと崩れてします。

さて・・このような場合どうすれば良いのか・・毎日議論が続きます。

このような難しい形状は特別な物ではありません。むしろその方が多いのかもしれません。

これらをクリアするには多くの議論とチャレンジをしなければなりません。しかし、これらをクリアしていければ更にノウハウが高まり他社では真似できない独自の技術として積み重ねられるのです。

金属3Dプリンター造形ではこのように敢えてチャレンジする事が大事になってくるのだと実感します。

出来ない理由を並べる前に、出来るように考える。

少しずつしか進まない事ですがチャレンジを辞めない企業でありたいと思います。

 

積層ピッチとは

3Dプリンターの話の中には「積層ピッチ」という言葉が頻繁に出てきます。この言葉は樹脂の3Dプリンターでも金属の3Dプリンターでも使われます。

一言で言ってしまえば「積層厚み」の事をさしています。

987皆様がよく見る病院での「CT画像」は3Dプリンターにおける「スライスデーター」というものになります。

このスライスデーターを3Dモデルから何ミリでスライスするかによって3Dプリンターでは何ミリで積層していくか・・という事になります。

当然の事ですがこの「積層ピッチ」が細かければ細かいほど形状再現性は高くなります。しかし、時間もかかります。

また技術的な問題がある場合もあり、あまり細かくする事も出来ません。製品の特性によって「積層ピッチ」は変化しますし材質による場合もあります。

金属3Dプリンターでは「熱伝導性」を考慮したりする場合も多いので単純に「積層ピッチ」を変更するのは望ましくありません。もし変更する場合はレーザーの速度や出力に至るまで「積層ピッチ」ごとの調整をする必要がありますし、金属粉末の粒径も変更しなければなりません。

弊社では4種類の金属を3Dプリントしておりますが、チタン64では0.03mm、インコネル718では0.04mm、アルミニウムでは0.03mm、マルエージング鋼では0.05mmという「固定積層ピッチ」として造形をしております。

 

サポート材とは

3Dプリンターにはサポート材といわれる副材がつく事が殆どです。金属3Dプリンターでも同じ事で立体造形をするにあたって「オーバーハング部」や宙に浮いてしまうような形状は支える必要があります。

この支えの事を「サポート材」と呼んでいます。

下記の図をご覧下さい。

サポート材

傘の柄のような物を造形しようとすれば、なんの支えもないところに金属を作ろうとします。金属粉末にレーザーを当てれば溶けて固まりますが、支えのないところでは表面張力が発生し溶けた金属は丸くなってしまいます。そこに新たな層の粉を敷けばその丸くなった金属は流れてしまったり、下の粉に潜り込んでしまいますのでそのまま継続してもまともに金属の層を積み上げる事は出来ません。なのでサポート材を付け正しく層を積み上げるようにするのです。

また熱歪みによって造形品の形状が保てませんので、サポート材で形状維持をしています。その場合当然サポート材を除去すれば残留応力によって歪みが発生しますので、除去前にアニール処理で残留応力を解放する必要があります。サポート材は同じ材質で生成されていますので、除去は工具を使用します。

足

金型を製作する場合の注意

金属3Dプリンターで金型を製作する場合注意しなければならない事があります。形状や造形ルールの事ではなく・・・体積です。

金型と言えばどちらかというと重要なのは形状部分であって下の方は四角に近い形状で体積が非常に大きくなります。体積が増えれば材料も多く使いますし、造形時間もかかります。

それよりも何よりも・・体積が増えると熱の加わる量も多くなり残留応力が溜まります。溜まってても後で熱処理を行えば取れる場合もあるのですが、問題はそれではなく・・造形中に剥がれてしまったり、基準プレートごと歪んできたり・・割れたり・・という現象が発生します。そうなると造形はすべて駄目になります。

そんな事を避ける為にハイブリッド構造が役に立ったりするわけですが、その他の方法として体積を減らしてしまう方法も活用して頂きたいと思います。

体積を減らすというのは強度的に問題ない部分は穴をあけてしまったり空洞にしてみたりということです。体積が減れば材料費も造形費用も下がりますし歪みリスクも低減します。

あまり抜きすぎてしまうのは逆効果にもなりますが・・・

せっかく3Dプリンターで早く金型を作っても歪みが大きければ・・後工程が大変になりますので十分に注意したいところです。小さい金型に関しては特に問題にはなりません。

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金属3Dプリンター造形の3Dデーターファイル形式について

見積りのメールや電話を頂くことが多くありますが、「ざっくりした見積りが欲しい」という要望が多くあります。その上で回答すると「高いね」と言われます。

ざっくりした見積りとは、どんな形状でも四角にしてしまい、大きさだけの判断で見積りをさせて頂く事になるので実価格とは全く異なります。見積りの際は3Dデーターを頂けると、しっかりした見積りができます。

データーファイル形式については・・

STLファイル

STL(ポリゴンデーター)3D System社により開発された形式です。3D形状を三角の集合体として表現する3Dプリンター業界では標準的な形式として取り扱われております。通常のCADにはほぼSTL変換できるようになっておりますが、三角の大きさがそのまま造形品の品質になりますので出来るだけ細かい三角にする必要があります。

IGESファイル

IGESは異なったCAD間でデーターを受け渡す為の中間ファイルになります。一般的によく使われるファイル形式ですが読み込むソフトによって壊れていたりする場合もあります。造形後に機械加工をしたい場合はIGESファイルも必要となります。

STEPファイル

STEPファイルはヨーロッパでIGESファイルの弱点克服の為に開発された規格になります。このファイル形式でも読み込めますので全く問題ありません。

Parasolidファイル

Parasolidはソリッドワークスが開発したソリッドの中間ファイルになります。弊社ではParasolidファイルが得意なCADを保有しているので相性が非常に良いです。

 

以上のファイル形式で3Dデーターを送って頂ければすぐにお見積りをさせて頂きます。STLデーター品質に自信がない場合はIGES,STEP,Parasolidでお送り下さい。

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金属積層造形技術の最前線

弊社では金属積層造形受託サービスが生業となっていますので、毎日が最前線と言えます。

毎回違う形状を造形するので、出来るのか出来ないのかの判断やサポート材の付け方、熱歪みの問題と戦っています。

もちろん、それはノウハウとなり弊社の力になっていくものですが、お客様の満足できる製品を作るにはまだ至っていないと思っています。

本来、金属積層造形技術を用いて複雑な形状を作ったり、3次元水管金型のような空間をつくったりしますが造形後の寸法精度や面粗度は望まれているものとはほど遠いものとなっています。弊社では「EOS」社の「EOSINT M280」「EOSINT M290」を使用していますが、「3D System」社の「PROX 300」という細かな積層ピッチをもってしても同じ事なのです。

では金属積層造形をどのような活用をしたらいいのでしょうか???

欧米を例にとってみますと、医療、航空機のような多品種少量生産には金属積層造形技術が多く使用されるようになってきました。ベルギーではマテリアライズがそのビジネスモデルを成功へと導かれました。またGEも飛行機のエンジンの部品を作り始めました。このように多品種少量生産には金属積層造形技術は向いています。

しかし、ここで注意しなくては行けない事があります。それが・・「設計」です。

欧米では金属積層造形技術を活かす為の設計を勉強しそれを盛り込んだ上で部品を造形します。せっかく金属積層造形をするのに今までと同じ設計では部品を組み合わせたり、では意味がないので一体化や「トポロジー最適化」なども施し、軽量で同強度のものを作り上げています。

弊社お客様の最前線ではまだそのような動きはなく・・いま現状のものを早く作る。という手法に特化しております。

そうなると付加価値は「納期」しか無くなってしまいます。もっと大きな不付加価値を作り上げるには最適設計をする必要があります。

弊社では2013年が日本での金属積層造形元年と位置づけていますが(勝手に・・)、多くの講演やセミナーを開催し日本でも金属積層造形技術が正しく認識され、より高付加価値の製品が生み出されるように願っています。

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