J・3D NEWS

金属3Dプリント造形/事業拡大へ協業進む/J・3D、白銅など連携/得意鋼種で業務棲み分け/鉄鋼新聞

近年社会的関心が高まる3Dプリント業界で、事業の裾野拡大を狙った業務提携の動きが加速している。F&CホールディングスグループのJ・3D(本社・名古屋市港区、社長・高関二三男氏)は、大手非鉄金属商社の白銅(本社・東京都千代田区、社長・角田浩司氏)、IT機器レンタルなどを手掛けるオリックス・レンテック(本社・東京都品川区)と今夏以降相次いで正式な提携契約を締結。各社が得意とする鋼種を担当し、ニーズ対応の間口を広げると同時に短納期対応力を強化、関係会社が一体となって業界発展をめざす。

3Dプリント造形はステンレスやチタンなどの金属粉末、樹脂を素材に金型レスで精密製品を製造するもの。自動車部品関連などを中心にユーザーを拡大し、受注実績が段階的に伸長している。


需要が増加する一方、加工機の3Dプリンターは1台当たり約1億円と高額であることから「投資負担が大きく、いたずらな設備増設は難しい状況」(高関社長)状況にある。またプリンターは現在、大手メーカーの「EOS」などがモデルチェンジの最中にあり、関係各社は最新機・大型機発売まで購入を控えたいという思惑もある。


3社は従来から協力関係にあったが、業界の裾野拡大や設備の効率的な運用、得意とする素材の造形を一段と強化するため、正式に業務提携契約を結ぶこととした。J・3Dとオリックス・レンテックは8月に覚書を結び、11月にはJ・3Dと白銅が提携に向けた正式契約を交わした。


今後は主にJ・3Dが64チタン、インコネル、9月から扱いを始めたアルミ(ALSi10Mg)を担当。白銅はSUS630を、オリックス・レンテックはSUS316L種の造形を行う。各社が強みとする素材の造形をそれぞれの設備を機動的に使用して担うことで、ユーザーの利便性に寄与したい考え。


なおJ・3Dは全国各地でのセミナー活動、積極的な工場見学受け入れに注力し、3Dプリント事業の周知活動を進める。11日には国産小型旅客機「MRJ」が初飛行を果たし、今後は航空機分野での需要増加も見込まれる。今回の協業をはじめ、「業界そのものの活性化に向けた取り組み」(同)の進展よる事業の広がりに期待がかかるところだ。

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