ブログ

3Dプリンターは早いのか?

皆様が勘違いしている3Dプリンターの基礎知識。革新的な技術としてマスコミに取りざたされた3Dプリンターの本当の姿は未だ世の中には広まっていません。それはマスコミの発信の中には「夢や希望」ご盛り込まれているのでそれを見た視聴者の方々は勘違いしてしまうのです。

樹脂の3Dプリンターでも金属の3Dプリンターでも同じ事が言えるのですが、3Dプリンターでは大量生産ができません。よってカスタム化された部品では効果が出ても標準化された部品ではやはり今まで通りの金型を使用した生産には勝てないのです。

3Dプリンターの早さは、材料調達から完成品までのトータルで

何事も一部だけを見る事よりも全体から見た方がいいとは思いますが、3Dプリンターはまさにそんな感じです。単体で早いかと言われれば・・そうでもない。しかし、材料調達もないし工具の破損もありません。図面から製品形状納品までのサイクルだけで考えれば早い。そういう見方ができれば非常に便利な設備と言えます。試作現場で活用されているのはそういった理由なのだと思います。データーさえあれば、一時間後には造形スタートが可能なのが3Dプリンターの早さの秘密です。

3Dプリンターでコストダウン

弊社によくあるお問い合わせの中に、コストダウンというキーワードが何回かあります。もちろんコストダウンできる場合もあります。例えば鋳造品のような型を作らなければならない形状で1つだけ欲しいという場合なんかは、金型製造コストから考えれば非常にコストダウンになります。また、多くの部品を組め立てる製品の場合、1つ1つの部品の製作時間+組み立て工数から考えれば、一体化で作る事も大幅なコストダウンになる場合があります。強度も増します。しかし、現状の工法で出来上がる物については大幅にコスト競争では負けが確定する物なんです。

3Dプリンターとは、結局一層一層積み上げる方式なので意外と時間がかかる物なんです。ボタンを「ポチっ」と押したら完成する訳でもなく、3Dプリント後にはサポート除去地獄も待っていますし、皆様が思われているほど簡単な工法ではないということです。

しかし、トータルコストを追ってみるとコストダウンできる場合もいくつかある事もわかっています。図面を調達に渡し、あらゆる企業に見積りを投げ、返ってきた最安値の企業に発注。この工程の中には当然人が関わっています。安い見積りが出て喜ばしい事ですがトータルで追ってみると中々コストがかかっているんです。「時は金なり」と昔から言いますが、時間もお金で換算してみるとこの工程も結構なコストがかかっている事が見て取れます。

TRAFAM世界最速の金属3Dプリンター

先週「TRAFAM」の金属3Dプリンターのセミナーを聞いてきました。今現状の(どれとの比較??)粉末積層造形の造形速度から10倍速いプリンターの開発が進んでいます。まだ問題点はいくつかあるものの、着実にオールジャパンの素晴らしい3Dプリンターが出来上がってきています。

今後の方向性としてはやはり速度になるかと思います。今現在では3Dプリンターの早さは通常の加工と比べると負けている事も多いですが、近い将来加工と肩を並べる日が来るのかもしれません。その時には胸を張って「産業革命」と言える事になるはずです。

IMG_1175

Return Top